アレルギー科の診療について
アレルギー科とは
本来なら体を守るはずの免疫反応が、自身の身体を傷つけてしまいアレルギー反応に変わってしまう症状を主に診療するのがアレルギー科です。
近年、気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎などのアレルギー性の病気が増えています。
気になるアレルギー性の症状、またはアレルギー性の可能性がありそうな症状がみられたら、お早めにご相談ください。
アレルギー科で扱う代表的な疾患
- アレルギー性鼻炎
- アレルギー性鼻炎とは、アレルゲン(アレルギーの原因物質)を吸入することで、抗原と抗体が鼻の粘膜で反応し、鼻症状を起こす疾患を言います。風邪のような症状がみられます。
アレルギー性鼻炎には、主に花粉などをアレルゲンとし毎年同じ季節に鼻炎症状を引き起こす「季節性アレルギー性鼻炎」と、ハウスダストなどをアレルゲンとし、きせつに関係なく年間を通じて鼻炎症状を起こす「通年性アレルギー性鼻炎」があります。
くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状があり、この3つが3大症状になります。
こうした症状を軽くするには、とにかくアレルゲンにできるだけ曝されないように工夫することが大切です。
その上で、抗アレルギー薬の内服や鼻スプレーで症状を抑えていきます。
- 気管支喘息
- 空気の通り道である気道に炎症が起きる疾患が気管支喘息です。
症状としましては、「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった呼吸音(喘鳴)が出ます。
喘息を患っている患者様の気道は過敏になっており、アレルゲン(ダニやハウスダストなど)やウイルス、タバコや冷気などによる刺激が加わることで、気道が狭くなります。すると、せきが出たり、息苦しくなったりします。
治療としては、アレルギーの原因を取り除く環境を整備(抗原回避)し、喘息の治療薬を使用します。 なお、治療薬には、発作を予防するために定期的に使うコントローラーと、発作時に症状を鎮めるために頓服的に用いるリリーバーの2種類があります。
治療の方向性としては、リリーバーを使わずに済む状態を目指し、コントローラーを適切に用いて治していきます。
- じんましん
- じんましんは、痒みが強く、わずかに盛り上がったみみず腫れ(膨疹)が数分~24時間以内にできて消えていく皮膚疾患です。
痒みを伴うケースがほとんどですが、ほかにもチクチクとした痛みや、熱く焼けつくような痛みが生じることもあります。
症状を起こしても跡を残すことがないのも特徴で、跡が残る場合は別の病気の可能性があります。
発症する主な原因は、食べ物や内服薬、細菌やウイルスの感染など様々です。
検査を行う場合は、アレルギー性なのか、発生する原因があって起こす非アレルギー性なのか、薬によるものなのかを調べます。
しかし、はっきりとした原因がわからないことも少なくありません。
治療にあたりましては、主に抗ヒスタミン薬を使い、痒みを抑えます。
また、症状が重症であれば、免疫抑制薬やステロイドの内服薬を用いたりすることもあります。
じんましんが出たら症状を悪化させるアルコールの摂取や身体を温めることなどは控えてください。